高齢になると、不眠でお悩みの方が多くなります。若いときはまるでスイッチがいきなり切れたかのようにバタっと横になるとすぐに眠れた人でも、なかなか眠りにつけないという方が増えます。
高齢になるにつれて若い時のようによく眠れなくなるのは、まさにそのスイッチの切り替えがうまくいかないからだそうで、脳内にある覚醒スイッチを切る部位の細胞が失われ始めるからだという事です。

研究者達は、意識的な思考を遮断して眠りに入るための細胞グループを特定し、年をとるにつれてこれら抑制ニューロンがむしばまれて、のちに睡眠障害を引き起こすと考えているそうです。
アメリカ、ハーバード医大のクリフォード・サパー教授によると、70代の人は20代の人よりも平均一時間ほど眠りが短いという。また、アルツハイマー病患者も睡眠が分断されて、よく眠れないという同じ状況が見られるという。

加齢やアルツハイマーなどの病気によって、神経細胞が失われることが、高齢者が睡眠障害に直面する主な原因なのかもしれない。睡眠不足や、睡眠の断片化は、認知機能障害、高血圧、血管疾患、糖尿病など数々の健康問題とも密接に関係している。
サパー教授のチームは、ラットの脳内に、睡眠スイッチとして機能する腹外側視索前野というニューロンのグループを発見した。これらは人間の脳でも、脳内の覚醒システムのスイッチを切り、眠りに入らせる同じ働きをしていることが解っている。
サパー教授の行った動物実験では、このニューロンが喪失すると、深刻な不眠症を引き起こし、通常の50%しかまともに眠れず、あとは断片的な眠りだったことがわかった。人の脳内の抑制細胞のグループが、これと同じような場所にあり、ラットの脳で見つかったような同じ化学作用をしていた。
睡眠の質や、睡眠時間は、年齢を重ねると共に変化すると言われていて、人は2歳で12時間、20歳では8時間連続して眠ることができるが、70歳になると6時間続けて眠るのも困難になるという結果もでている。
これまでは若いころと比べ運動量が少なくなったため消耗するエネルギーが少ない為眠れないとか、排尿が近くなるため、トイレに欲起きるから睡眠のリズムが崩れてしまうとも言われていたが、どうやら睡眠スイッチが関係していたと言う事のようです。
以上、以下のサイトより抜粋
原文:http://www.dailymail.co.uk/health/article-2729899/Revealed-reason-difficult-sleep-old-age-We-lose-switch-enables-nod-off.html
参照:http://karapaia.livedoor.biz/archives/52172134.html
以下、個人の見解による編集
加齢やアルツハイマーによる神経細胞へのダメージは、脳海馬へのAβ(アミロイドβ)蛋白の蓄積が原因とされており、それにより脳に老人斑が出来、痴呆やアルツハイマー病を引き起こしてしまいます。
これらがおこる原因とは様々な要因がありますが、我々個人が出来る予防策としては当たり前の事ですが、規則正しい生活と栄養バランスの良い食べ物の摂取、過食をしない、ストレスをためない、などではないでしょうか。
ストレスや不規則な生活は、細胞を傷つける活性酸素をたくさん出しやすいく、栄養のバランスが摂れていないと、脳への栄養も不足します。
過食・カロリー過多な食生活は、やはり細胞に良い影響を与えません。
ストレス過多の社会ですが、日々の生活の中に、プチ断食などをうまく取り入れて心身のリフレッシュをする事も大切ですね。
また、東北大学などの研究により、「ノビレチン」という成分が認知症などに良いという事などが明らかにされているそうです。
東北大学ではシークワーサーを使ったノビレチンの研究がなされているそうですが、漢方薬局の漢方生薬の中にこの「ノビレチン」をシークワーサーよりより高濃度に含むものがあり、こちらも大変期待出来ますね。
|